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井沢式「日本史入門」講座 3 天武系VS天智系/天皇家交代と (3)

井沢式「日本史入門」講座 3 天武系VS天智系/天皇家交代と (3)

単行本
井沢 元彦
徳間書店
価格:¥ 1,575
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「井沢式「日本史入門」講座 3 天武系VS天智系/天皇家交代と (3)」購入者のレビュー・評価

  ふーむ、なるほど。(評価:評価:4
実証主義の誤りとして「中日ドラゴンズの定理」が面白かった。

中日の愛称がなぜドラゴンズになったというと、当時の社長が辰年だったから。

本にそう書いてあるが、かといって阪神の社長が寅年だったかというとそうではない。
史料には特殊なことが記録されるのだ。史料のみが歴史の証拠だ、というと真実を見誤
るということ。

日本人は無宗教というよりも(山本七平が言う)日本教。日本の仏教は出家しなくても
いい。例えて言うと日本教は鍋のようなものだという。いろいろな材料が入っているけ
れども日本教という鍋の中で煮ると全部1つのものになる。

以上のようななかなか興味深い発見があった。
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  目から鱗を落としながら、大脳新皮質で納得できる良書(評価:評価:5
歴史推理の方法として、著者は実に明解な方法を前提としている。
彼は日本史の三大欠陥として
『実証主義の偏重』
『病的なほどの権威主義』
『宗教に対する無視』
を挙げている。著者はこれらを批判し、正史に偏らず、当時の人々の宗教観も視野に入れて読み解いていく。これが彼の方法論の前提である。
とくに序章に挙げられている「中日ドラゴンズの定理」は、その名前のいかがわしさとは裏腹に著者の歴史推理の基本的原理を簡単に明確に現わしている。とても読みやすくわかりやすい。このことは本文全体にも当てはまることである。
さて、本書では、大仏建立の真意・道鏡の実像・平安遷都・平安仏教成立・万葉集の謎といった奈良時代から平安時代初期頃までに起きた事物・事柄を、先に挙げた前提に基づいて、きわめて平易な文章で謎といてくれる。その謎解きは論理的に明解である。と同時に既存の歴史解釈とは異なる鮮やかなさばきっぷりに新鮮な謎解きへの躍動感と解明の斬新さへの驚嘆が心の中で交叉する。言うなれば、正統な原理に基づいた歴史書としても読めるし、わくわくどきどきしながら読める平易な歴史本として活用することもできる。
簡単な文章で歴史解釈を紐解いてくれる人はざらにはいない。本書はまさにその名のとおり、日本史、否、歴史への入門として最適の書籍である。目から鱗を出しながら、きちんと大脳新皮質(論理的)でも納得できる良書。
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  歴史は多角的に見て、史観を構築すべき(評価:評価:4
著者がよく口にしている日本の歴史学界に対する苦言は、
<1>日本の学界には「通史(日本史全体)」を扱う人がいない。
<2>当時の日本人の宗教観を無視する。
であり、もう一つ重要視するのは、当たり前のことではあるが、<3>「歴史は勝者が作る」というもの。
<1>を思えば、○○事件や○○文化を専門とする歴史学者はいても、近代史はおろか○○時代を専門とする歴史学者すらいないのでは、と思わせるほど、私の本棚に並ぶ歴史本の多くの著者は「歴史学者」ではないことに気付く。

本書は<3>の視点から、天武系最後の天皇となったためか(?)、悪評の立つ称徳天皇に大きくスポットを当て、<2>の視点から当時の日本人の宗教観で推論している。

これまで、学会の欠陥からか、あまりスポットを当てられなかった視点で描く著者の史観は、時に「それはちょっと深読みしすぎ」と疑問を感じることもあるが、いろんな視点で歴史を学びたい人にとっては非常に参考になり、また、読みやすくわかりやすく書かれているため、ついつい惹かれてしまう。

本書は、個人的に知識が疎い奈良・平安時代を扱ったものであるため非常に参考になり面白かった。

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